当園について
厳しい環境が生み出す、引き締まった果肉。
木に優しい環境づくりがりんごをもっと美味しくする
Location
日本一のりんご生産地青森県。その中でも黒石市は大部分のりんご畑が急な斜面にあります。急勾配の畑は平地の畑と違い、作業時に脚立が立てにくかったり、作業用の車が走りにくかったりと、決して農作業に向いている地形ではありません。
しかし、昼夜の寒暖差が大きので糖度の高い味の良いりんごができること、畑の水はけがよく、常に新鮮な水がりんごの木に供給されること、傾斜を利用してりんごの木一本一本に十分な日光を当てることができることなど、デメリット以上のメリットがあるのです。
Reason for deliciousness
当園の畑は、急な斜面を何度も登った先にあります。りんごの生育が平地よりも一週間ほど遅く、大きさも小さいのですが、「その分、身が引き締められて味がのる」と自信を持っています。
地元農協では、山手で採れたりんごを「山実(やまみ)」、平地で採れたりんごを「里実(さとみ)」と呼んでいます。当園のりんごも「山実」で分類されるりんごです。
さらに、当園では、りんごの美味しさを引き出すために、たい肥と100%有機肥料を使用し、土づくりと木づくりを大事にして生産しています。
Farmer
代々続くりんご農家の8代目です。農業大学校を卒業後、農協の営農指導員として20年間、農業に関わっていました。
りんご農家を切り盛りしていた両親が体調を崩したことをきっかけに、農家を継ぐことを決意。
自然と向き合う仕事で、日々忙しいながらも、「おいしい」と言っていただけるりんごを作るために、真摯に取り組んで参ります。
りんご農家の一年
実りの秋、皆様のお手元にりんごを届け、おいしく召し上がっていただくために、
私たちりんご農家は悪天候の日以外、ほぼ一年中働き続けています。
そんなりんご農家の一年をご紹介いたします。
4〜5月
春、桜の花が咲き始めると1週間ほど遅れてりんごの花が咲き始めます。りんごの品種によって開花時期が少しずつずれています。この時期は受粉のためにマメコバチが活躍してくれます。一方で農家は、全ての花に実がついても大きくはならないので、花すぐりを始めます。
5〜6月
花が咲いている期間は限られているので、花が終わった後は、そのまま「実すぐり」をおこないます。この作業は、6月いっぱいまで続きます。家族・パートさん総動員で作業を行います。実すぐりなどは機械化が難しい作業です。
7〜8月
この時期はりんごの実が少しずつ大きくなってきます。取り残した実すぐりや、りんごを赤く色付けるための「葉取り」の作業、太陽が当たる方向に向きを変える「つる回し」などの作業を重ねながら8月下旬ころがら早稲品種の収穫に入っていきます。
9〜11月
この時期はりんご農家にとって一番忙しい収穫の時期。台風の被害がないことを祈りながら、りんごの実の熟度を見極めて収穫していきます。同じ木に成っているりんごでも熟し方に差があるため、収穫の見極めは非常に重要なスキルと言えます。
11〜1月
日本で一番人気のある品種「ふじ」は、収穫の最終盤。11月上旬から11月下旬頃まで収穫作業が続きます。傷を付けたり、ぶつけて腐りやすくしないように、ひとつひとつ丁寧に手で採ってカゴに入れて集めます。年の暮れにかけて、選果や発送作業がピークとなります。
1〜4月
発送作業が落ち着いてきたら、余分な枝を切り落とす「剪定作業」が始まります。身長ほどの深さまで積もる雪の中を進みながらの過酷な作業となります。病気の木の治療や苗木を植えるなど、春先に向けての作業は続きます。